Visualizing the Future of Information Visualization
Aaron Marcusが
ACM Interactions Magazineの
2006年3月号で情報視覚化についての記事を書いていた。
情報視覚化は長い間研究されてるけれども
はっきり言ってパッとしてないという話には同感である。
学会などで提案されてきた視覚化技法は全然流行っていないし、
図表エディタはVisioとSmartDrawぐらいしか存在しなくて、
スプレッドシートの普及ぶりとえらい違いだというわけである。
Marcus氏はまた「聴覚化」や「複雑な論理式を視覚的に表現する技法」が将来重要だと書いているが、
これは全然賛同できない。もっと基本的に便利でどこでも使えるものが必要だと思う。
最近視覚化関係の論文を全然読んでいないのだが、
Marcus氏のような専門家がいまだに
古いシステムについて言及しているところを見ると、あまり進展が無いのであろう。
一方、視覚化を商売にしようという動きは多いようだ。 Xerox PARCで開発されたHyperbolicTreeなどの視覚化手法を事業化するためにかなり前に作られた InXightという会社は健在みたいだし、 Maryland大学でズーミングシステムを作っているBen Bedersonは Windsor Interface という会社を作って成果を商売にしようとしているようである。 BedersonがMaryland大学に来る前に同大学で視覚化の研究をしていたAhlberg氏は スウェーデンに帰ってSpotfireという会社を作って 地道に視覚化ツールの商売をしているようだ。 Spotfireは 日本支社まで作って頑張っているようである。
なんとか頑張ってる会社もあるのだが、 そもそもあんまり気のきいた視覚化システムが存在しないし、 誰もが使っているようなシステムがひとつも存在しないというのは情けないことである。
ちなみにMacのOmniGraphというソフトは図表エディタとして優れものであり、 オープンソースのDia!というのもあるようなので調べてみたいと思っている。